← 前 第九条

第十条

念仏には無義(むぎ)をもつて義(ぎ)とす。不可称(ふかしょう)・不可説(ふかせつ)・不可思議(ふかしぎ)のゆへに、とおほせさふらひき。

次 → 後半序文

語釈

無義(むぎ)
人間の分別による意味づけがないこと。はからいを超えていること。
義(ぎ)
意味、道理、意義。
無義をもって義とす(むぎをもってぎとす)
人間のはからいを超えているからこそ真の意味があるということ。念仏の不可思議さを表す言葉。
不可称(ふかしょう)
称えることができない、言葉で言い表すことができない。
不可説(ふかせつ)
説くことができない、言葉で説明できない。
不可思議(ふかしぎ)
思い量ることができない、人知では計り知れない。
不可称・不可説・不可思議(ふかしょう・ふかせつ・ふかしぎ)
称えることも、説くことも、思い量ることもできないこと。仏の智慧と救いが人間の理解を超えていることを示す。